金属製部品の破壊原因解析方法

【対象者】
開発・設計・品質・生産技術・生産部門の初心者から中堅技術者

【狙い】
市場や耐久試験での不具合部品には破壊時の貴重なさまざまな情報が含まれており、「現地」「現物」に基づく原因調査が大切です。原因調査に関係する、材料の知識に精通する技術者、材料強度特性に精通する技術者、応力・歪計測に精通する技術者、CAEを駆使する応力解析技術者、検査や品質に精通する技術者などは、近年のますます複雑化する製品に対応するために個々に教育されてきた傾向があります。このように個々で秀でるだけでなく、個々の技術を関連付けて身につけた総合型の材料強度信頼性技術者を育成することにより、主体的に原因究明・対策をスムーズに行える力を養うことを狙いとします。なお、不具合再発防止だけでなく、この力により類似製品や新規製品の開発の際に不具合未然防止を行える基礎力向上に寄与することも狙いとします。

【目次】

Ⅰ.寿命予測と破壊
Ⅱ.応力・ひずみと金属に関する基礎知識
Ⅲ.破壊解析
 1.材料調査
  ・材質
  ・組織
  ・硬さ
  ・分析
 2.環境調査
  ・使用環境
 3.破面解析
  ・マクロ破面解析
  ・ミクロ破面解析
 4.負荷応力
  ・実験(ひずみゲージ)
  ・理論計算(FEM)
  ・残留応力
   実験室X線 放射光施設 中性子施設
 5.基準応力
  ・延性破壊
  ・高サイクル疲労
   従来の疲労限度推定方法の場合
  ・機械部品や構造物に通常存在する切欠き
   従来の疲労限度推定方法の適用が困難な場合
  ・介在物・鋳造巣などの微小欠陥
  ・切欠きが極めて浅い切削傷などの微小欠陥
  ・超高サイクル疲労
  ・低サイクル疲労
  ・脆性破壊(低温脆性破壊)
  ・遅れ破壊
  ・クリープ破壊
Ⅳ.破壊解析の事例集用ノート
Ⅴ.参考文献