表面処理技術
表面処理技術(表面処理の勘所)
~摩擦や摩耗などエネルギー損失の低減~
【対象者】
機械系/電気・電子系/化学系に関わる部門の初心者から中堅技術者
【概要】
表面処理は金属や樹脂部品の素材性質を変更することなく短期間、低コストで1)外観を良くしたり、2)腐食防止、3)素材にない機能(ex.機械特性:表面硬度/潤滑性/耐疲労性、光学特性、熱特性など)を持たせることができますので、現在、自動車部品や電子部品(HDD)など様々な分野の製品・部品に使用されています。また従来は表面処理としてめっきや塗装、熱処理などが施されていたものが、近年では、気相法による表面処理(ex.CVD,PVD)技術が発展し、新たな機能で利用分野が広がってきています。
本研修では、表面処理の基礎知識と設計および取扱い上の留意点を総合的に学び、さらに実践に活かすために演習を通じて理解度を深めて頂きます。
【目次】
1.表面処理とは
・考え方
・分類
・目的と効果
2.表面処理の基礎
・表面処理における改質形態
・電子とイオンの違い
・真空の活用
・プラズマとの関連
・電磁波との関連
・表面処理の適材適所
3.表面処理によって得られる効果
・腐食現象と防錆、防食の原理
・光関連(着色、光沢、光の反射防止、反射と透過)
・はっ水性と親水性
・電気的特性
・耐摩耗特性(摩耗の原因、摺動性)
・耐疲労性
・耐熱性
4.水溶液による表面処理
・化学変化による表面処理〔化成処理、化学(無電解)めっき〕
・電気を使った表面処理(電気めっき、陽極酸化)
・粒子分散めっき
・被膜の欠陥事例
・密着性評価法
5.物理的・化学的蒸着による表面処理
・物理的蒸着法(PVD)
・化学的蒸着法(CVD)
・硬化膜とその特徴
・使用時の留意点
6.イオンビームによる表面処理
・イオンビームと特徴
・イオンビーム蒸着とスパッタリング
・イオン注入
7.熱処理による表面処理
・表面熱処理とは
・表面焼き入れ
・浸炭および浸炭窒化
・窒化および軟窒化
・他の拡散浸透処理
8.溶融による表面処理
・溶融めっき
・溶射
9.非金属被覆処理
・塗装
・溶剤塗装
・紛体塗装
・ライニング
・印刷方式
10.これからの表面処理